今回は、「なぜ一本シャフトのラケットは消えたのか?」について、ヨネックスのソフトテニス担当の方に聞いた内容を記事にする。
1本シャフトのラケットは、ソフトテニス経験者なら一度は憧れたことがあるのではないだろうか?
実は、現行のメーカーラインナップでは1本シャフトは発売されていない。
なぜそうなったのか、しっかりと解説していく。
1本シャフト(シングルシャフト)のソフトテニスラケットとは?
1本シャフト(シングルシャフト)のソフトテニスラケットとは、その名の通り「ラケットの柄(棒状)の部分が1本のラケット」のこと。
ソフトテニスラケットの形状は多く分けて2種類ある。
1つ目が、現在主流の2本シャフトラケット。
2つ目が、今回話題に取り上げる1本シャフトラケットだ。
1本シャフトラケットの特徴
1本シャフトラケットの最大の特徴は、エネルギーを一箇所に集約することにより生まれる強力なパワーだ。
1本シャフトはしなりがよく、芯でボールを捉えた時(スイートスポットに当たった時)の力の伝達が良く、パワーが出やすい点がメリットだ。
一方で、面の安定性に乏しく、芯を外したときにコントロールしにくい点がデメリットとなっている。
1本シャフトのソフトテニスラケットが消えた理由
1本シャフトのソフトテニスラケットが消えた理由について、ヨネックスのソフトテニス担当者さんにインタビューすることができた。
1本シャフトである必要がなくなった
結論、1本シャフトのソフトテニスラケットが消えた理由は、1本シャフトである必要がなくなったからだ。
1本シャフトの最大の特徴であったパワーだが、最近はラケットの素材も進化しており、2本シャフトでも十分にパワーを出すことができるようになった。
1本シャフトを使いこなせる子供たちがいなくなった
また、ヨネックスの担当者さんいわく、「最近の子達は相対的に筋力が低下しており、2本シャフトに比べて重たい1本シャフトのラケットを使いこなせる子がいなくなってきた」とのこと。
たしかに、1本シャフトのラケットは、重さが分散されない分、2本シャフトに比べて重たく感じるし、安定性に欠けるから操作性もよくない。
とくにソフトテニスのメイン人口は中学生(部活)だ。重たいラケットを使うには中学生だと負担がかかりすぎるのかもしれない。
2016年から消えてしまった
それでも俺が中学生だった頃までは、1本シャフトは鋭いストロークを打つことができるため、ベースラインプレーヤー(後衛)用のラケットとして支持を集めていた。
しかし、現在は元々”安定性重視”とされてきた2本シャフトでも鋭い球を打てるようになったため、1本シャフトのラケットはお役御免となってしまったわけだ。
そうした背景から、2015年〜2016年を境に1本シャフトのソフトテニスラケットは市場から消えてしまったのだ。
俺が使っている1本シャフトラケット「ナノフォース7000」の紹介
ここからは、俺が使っている1本シャフトラケット「ナノフォース7000」を紹介する。
「ナノフォース7000」は現在も続くヨネックスのナノフォースシリーズから20年くらい前に発売されていたモデル。
これぞ、漢の1本シャフト
これぞ漢(おとこ)の懐刀、1本シャフト!
相応の筋力を要する重量感と、1本シャフトのしなりが生み出すパワー溢れるストローク感が魅力。
実際に使用した時も、スイートスポットに当たった時の爽快感は他にない。エグいくらい深く重いボールが打てる。
実は憧れの先輩を真似してメルカリで買った
このラケット自体、すでに何年も前に廃盤になったラケットで、俺は最近メルカリで中古を手に入れた。
実は、俺が中学生の時、当時憧れていた3年生の先輩が使っていたラケットがこの「ナノフォース7000」だったんだ。
詳しい使用感レビューは別記事にまとめているから、よかったらそちらも読んでみてほしい。
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憧れのソフトテニスラケット「YONEX(ヨネックス)ナノフォース7000」を使用レビュー!
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【まとめ】メーカー担当者に聞いた”1本シャフト”が消えた理由
今回は、「なぜ一本シャフトのラケットは消えたのか?」について解説した。
まとめると、理由は下記。
- 1本シャフトである必要性がなくなった
- 1本シャフトを扱える人口が減った
最大の理由は機能性の向上
現行品のナノフォース
実際のところ、1本シャフトである必要性がなくなったのが一番大きな理由だと思う。パワー重視の1本シャフトだが、ここ10年ほどで素材も進化し、2本シャフトでも十分なパワーを出せるようになってきた。
そんな中で、わざわざ取り扱いの難しい1本シャフトを残しておく意味はあるのだろうか?いやない。
使いにくいモノは淘汰される
https://yonexshop.jp/
さらに、1本シャフト独特の重さに耐えられる筋力を持った子供たちが減ってきているらしい。これはヨネックスの担当者さんの話しだけど、子供たちの筋力が相対的に低下している中で、”軽くてよく飛ぶラケット”が評価される傾向にあるみたいだ。
まあ、当たり前に”軽くてよく飛ぶほうがイイ”のは俺でも分かる(笑)
今からソフトテニスを始める人や、大会等で一線でバリバリ活躍したい人は、ぶっちゃけ最新のラケットを使ったほうがいい。
メーカーさんが出した最適解が現行で発売されているラケットなわけで、わざわざ昔のラケットを使う意味はない。
ロマンを感じたいならアリ
一方で、1本シャフト全盛期の頃にプレーしていた人、まだ1本シャフトが生き残っていた時代にプレーしていた人(つまり俺)は、昔懐かしい1本シャフトを手に入れて遊んでみるのも良いかも知れない。
ロマンに値段は付けられない。
そんなわけで、何かの参考になったら嬉しい。
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憧れのソフトテニスラケット「YONEX(ヨネックス)ナノフォース7000」を使用レビュー!
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