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憧れのイージーブースト350v2を遂に購入!『YEEZY BOOST 350 V2 MX ROCK』を購入した感想とサイズ感レビュー
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2016年から2017年にかけて爆発的な人気を誇った伝説のスニーカーがある。
発売と同時に完売するのは当たり前、メルカリでは定価の3倍の価格にも関わらずバンバン売れていた、伝説のスニーカーが「イージーブースト350」である。
今回はそんな「イージーブースト350」について、今更ながら特集する。
羨望の眼差しと大衆化の波
俺が大学一年生だった2016年の春、ファッション感度の高いイケてる同級生が袋のような、タビのようなスニーカーを履いているのを見かけた。今まで見たことがないその不思議なスニーカーに、なぜか心を惹かれたのを今でも覚えている。
そして間もなく、そのスニーカーの正体を知った。それが「イージーブースト350」だ。
adidasと人気ラッパー「カニエ・ウェスト」のコラボスニーカーで、発売されるたびに即完なんだとか。
”プレ値”という概念を知ったのもその時だった。
羨望の眼差し
「イージーブースト350」は近年のスニーカーブームの火付け役だと、俺は思っている。
もちろん、それまでもスニーカーヘッズ達は人気スニーカーをめぐって熾烈な戦いを繰り広げていた。
しかし、それまでスニーカーに全く興味が無かった層まで”プレ値合戦”に引きずり込んだのが、一連の”イージーブースト・ブーム”だ。
入手困難な上に、そもそも定価が高かったことも、人気に火がついた要因だろう。
履いている人は無条件にお洒落上級者に格上げされる、そんなアイテムだった。
大衆化の波
そんなイージーブースト350だったが、最近はほとんど注目されなくなった。
発売日は各SNSが”イージーネタ”で埋め尽くされた、あの盛り上がりはもうない。
2016年からの一大ブームに乗っかる形でファンになった俺は、「アーリーマジョリティ」に分類されるだろう。そして、某靴量販店でも取扱が決まった頃には「アーリーアダプター」達の関心は他のブームへ移っていた。
YEEZY BOOST 350は「”イージー”を全ての人に」というカニエ・ウェストの願いを実現すべく、次々と新作が発表され、徐々にプレミアム感は薄れていった。
皮肉なことに、プレミアム感が無くなったイージーブースト350は”履き心地はいいけど高いし合わせにくいスニーカー”として認知されるようになり、逆に一部のコアなファンにしか買われなくなっていった。
なぜ『YEEZY BOOST(イージーブースト)350』はあれほど人気だったのか
そもそも、なぜ「イージーブースト350」はあれほどまでに人気だったのだろうか。その理由は下記の3点だと思う。
- 希少性
- インパクトのあるデザイン
- 極上の履き心地
圧倒的な希少性
レアスニーカー市場は需要と供給のバランスが崩れていることで成り立っている。
イージーブースト350は、流通量が極端に少なかったから、あれほどまでの人気を獲得したと言っても過言ではないだろう。
手に入らないものほど欲しくなるのが人間の性。
インパクトのあるデザイン
アッパーが袋状のデザインは当時としてはかなりインパクトがあった。
加えて、靴底のボリューム感!
特に第一世代はミニマルなデザインだけど新しい、スニーカーの常識を覆すようなデザインだった。
一目でイージーブーストと分かる独特のデザインが人気を支えていたのは言うまでもない。
極上の履き心地
イージーブースト350は当時としては珍しい、アディダスの新テクノロジー”ブーストフォーム”をふんだんに使用していた。
その履き心地は、ランニングシューズの最高傑作と名高いアディダスのウルトラブーストすらも凌駕する。
特に男性は”機能性”に拘りがち。いくらデザインが良くても、機能性に欠けていると、ときめかない。
イージーブースト350はそんな男心を巧みに刺激した。
『YEEZY BOOST(イージーブースト)350』 人気モデルランキングTOP3
今までで48種類のモデルが発売されてきたイージーブースト350。
比較サイトを5種類以上見て回って収集したデータを元に、人気ランキングトップ3を作成した。それが以下。
第1位 adidas YEEZY BOOST 350V2 “Zebra”(ゼブラ)
通称”ゼブラ”と呼ばれるこのモデルがイージーブースト350シリーズの中で最も人気がある。
このゼブラは三度に渡って再販されることになるんだけど、一度目の発売時は極端に流通量が少なかった。そのせいで、イージーブースト350の中でも”最も手に入りにくい”というイメージがスニーカーヘッズ達に定着した。
現在ではイージーブースト350の中でも比較的、流通量が多いモデルなんだけど、最初に付いたイメージのおかげで未だに人気。
”レアだから好き”となってしまう人間の真理を絶妙に刺激して今日までダントツの人気を維持し続けている。
第2位 adidas YEEZY BOOST 350V2 “BRED”(ブレッド)
このモデルが人気な理由は黒ベースに赤文字というそのシンプルな色使い故だろう。
コーディネートの邪魔をしない。ある意味”無難なカラー”であることが人気の秘密だ。
2017年の2月に発売されて以来、実に3年ぶり(2020年12月)に復刻販売され、落ち目だったイージーブースト350の市場を沸かせた。
第3位 adidas YEEZY BOOST 350V2 “TRIPLE WHITE”(トリプルホワイト)
各種比較サイト・販売サイトでこのトリプル・ホワイトが人気な理由は、単純に流通量が多いからだろう。
このトリプル・ホワイトはこれまで発売されたイージーブースト350シリーズの中で最も多く世に出回っているモデルだ。
それまではアディダスの特設サイトで発売されるやいなや即完していたイージーブースト350シリーズだったが、このトリプル・ホワイトは流通量が多過ぎたのか、アディダスの実店舗でも在庫が残っていた。
結果的に多くのサイトで売買され、流通量の多さから人気ランキング上位に食い込んでいる。
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【番外編】 adidas YEEZY BOOST 350 "PIRATE BLACK"(パイレート・ブラック)
人気ランキングではどうしても、何度も再販されたり、弾数が多かったモデルがピックアップされがちだけど、どうしても俺が紹介したモデルがあるから”番外編”として紹介させてほしい。
それが、「パイレート・ブラック」だ。
世間一般でイージーブースト350というと、V2を連想する人が多いのではないだろうか?
しかし、本当にイケてたのは第一世代だと俺は思っている。第一世代のデザインは神がかっていた。
俺はこの「パイレート・ブラック」に憧れてイージーブーストに興味を持ったと言っても過言ではない。
実は、履き心地だけで考えると、第二世代(V2)に軍配が上がる。しかし、圧倒的にミニマルなデザインを持ってして、これまでのスニーカーの概念を覆したのはこの第一世代だ。
イージーブーストはオワコン?時代遅れ??
世間一般では「イージーブーストはオワコン化している」と聞く。そして、それは事実だ。
あの頃の人気はもうない。
なぜオワコン化したのか、原因として考えられるものをいくつかまとめてみた。
プレミア感の消失
実際のところ、もうすっかりプレミア感は無くなった。これがイージーブーストがオワコン化した最も大きな原因だろう。
みんなが欲しがるから価値があったわけで、誰でも買えるようになってしまった今、その価値はなくなった。
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普通に考えてクソ高い
イージーブースト350の定価は30,240円(税込)だ。
冷静に考えて、クソ高い。
例えば、同じくプレ値がつくことで有名なエアジョーダンシリーズの定価は17,600(税込)だ。また、過去にエアマックス狩りなる事件を引き起こしたプレ値スニーカーの元祖「エアマックス95」の定価も18,700(税込)だ。
大手スポーツブランドが発売するスニーカーの平均価格からは大きく逸脱した価格設定であることは言うまでもない。
中国人の外履き(?)
最初に言っておくが、俺は中国人のスニーカーヘッズや転売ヤーに恨みがあるわけではないし、特に悪い印象もない。なんなら中国人でスニーカーが大好きな友達もいる。
その上で、言わせてほしい。「イージーブースト350は中国人の外履き化している。」
原宿あたりを歩くと全身ブランド服に身を包んだ中国人を見かける。そんな彼らの足元は、決まってイージーブースト350だ。そして絶妙に似合っていない。
「とりあえず、これ履いておけばいいんじゃね?」感が漂っていて、お世辞にもお洒落とは言えない。個性もクソもない。まるで学校指定の外履きだ。
精巧な偽物の存在
高級スニーカーの代名詞となった「イージーブースト350」には多数の偽物が存在する。本物を履いている人の方が少ないのでは?と感じる時すらあった。偽物が横行しすぎ。
例えば、俺が留学していたベトナムの靴屋では3000円でフェイクのイージーブーストが山積みされていたし、実際に街ではファッションに興味がなさそうなおばさんですら、イージーブースト350(おそらく偽物)を履いている始末。
3万円という大金をはたいて購入しても、街中で履いていたら「偽物なんじゃね?」と思われている可能性が高い。
挙げ句の果てには存在しない、シュプリームコラボなんかも売られていた(笑)
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『YEEZY BOOST(イージーブースト)350』を作った男「カニエ・ウェスト」について
「そもそもカニエ・ウェストって誰?」という疑問を持つ人も多いだろう。
イージーからカニエ・ウェストを知った人も少なくないはず。なにを隠そう、俺もその一人だ。
そんなわけで、ラッパー「カニエ・ウェスト」に関して、超簡潔に解説する。
カニエ・ウェストの凄さ、それは「ヒップホップで可哀想な僕を歌ったこと」である。それまでのヒップホップは「いかに自分が他より優れているかをアピールする」みたいな風潮だった。「可哀想な僕〜」みたいなノリはどっちかって言うとロックのテーマだったんだけど、それをヒップホップに取り入れて普及させたのがカニエ・ウェストというわけだ。
実際に『YEEZY BOOST(イージーブースト)350』を履いてみた感想
ここまで、イージーブースト350についていろいろ語ってきたけど、「じゃあ、お前は履いたことあんのか?!」って話だと思うから、俺が実際に履いてみて思うところを話していく。
ブランド古着屋で初代モデルからV2モデルまで履きまくってサイズを確かめてきたから、かなり参考になるはず。
『YEEZY BOOST(イージーブースト)350』の履き心地
実際に履いてみて思うが、履き心地はマジでいい。
俺は「HOKA ONE ONEのボンダイ6」が最もクッション性のあるスニーカーだと思っているけど、”ブーストフォーム”をふんだんに使用した「イージーブースト350」も負けていない。
ふわふわした履き心地で高反発クッションの上を歩いているみたいだ。
『YEEZY BOOST(イージーブースト)350』のサイズ感
サイズ感は一般的なスニーカーよりもかなり小さめ。
俺はコンバース、バンズ、ナイキ、HOKAなど他ブランドでは27.0~27.5cmを履いているんだけど、イージーブースト350に限っては28.0~28.5cmがちょうど良い。
購入に当たっては、いつものスニーカーのサイズ+0.5~1.0cmがおすすめ。
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加水分解と底が削れる問題
年月と共にソールがボロボロになる経年劣化はスニーカーコレクターにとって永遠の悩みではあるが、このイージーブースト350も例外ではない。
特に、イージーブーストで採用されているブーストフォームは、発泡させた熱可塑性ポリウレタン樹脂であり、加水分解が発生してしまう。(念のためadidasサポートにも確認済)
また、イージーブーストは”ブーストフォーム”をスニーカーの底ギリギリまで詰め込んでいるため、ソールが削れてくると、一気にむき出しになってしまう。
コーディネートに合わせにくい問題
イージーブースト350のデザインはめちゃくちゃカッコいい。
スニーカー単体で見ると、文句のつけようがないデザインなのだが合わせる服を選ぶ。
ゴリゴリのラッパーが履いていたらカッコいいんだけど、ヒョロヒョロの日本人が履いていてもどうしても魅力的には映らない。(写真の方をディスっているわけではありません)
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”近年のレアスニーカーブームの立役者”も時代の流れには逆らえない
最近はほとんど注目されなくなったが、イージーブースト350は現在も新作を出し続けている。
2015年に登場し、その後2年間爆発的な人気を誇った”近年のレアスニーカーブームの立役者”も時代の流れには逆らえない。
流通量が増えて、「謎多き伝説のスニーカー」から、”買おうと思えば買えてしまう、少々お高いスニーカー”に成り下がってしまった。
未だに憧れはあるが、そして今なら買えてしまうが、俺は買わないと思う。
「イージーブースト350」は機能性もデザイン性も高いが、定価が高いし合わせられるコーディネートの幅も狭い。コスパは最悪だ。
結局、スニーカーはコーディネートの一部でしかないし、使い回しの効かなさを考慮すると、諭吉3枚をはたいて購入するのには抵抗がある。
「”イージー”を全ての人に」というカニエ・ウェストの願いは叶ったが、レアスニーカーとしての価値は地に落ちた。
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